施設名
東京都渋谷区が所有する「渋谷区立宮下公園」は、2010年にスポーツ用品大手ナイキジャパンとネーミングライツ契約を締結し、「宮下NIKEパーク」という愛称が付けられる予定でした。契約期間は10年を想定していましたが、地域住民からの反発を受け、実際には愛称が使われないまま2017年に契約が解消されるという異例の事態となりました。
元の施設名
渋谷区立宮下公園
募集に至った経緯など簡潔に
再開発や整備費用をまかなう一環として、渋谷区は公共空間の利活用を見直すなかで、ネーミングライツ(命名権)による収益化に踏み切りました。ナイキジャパンは、公園全体の整備と一体となってブランド名を冠することを提案し、契約に至りました。
施設の特徴・立地・地域性
宮下公園は、東京・渋谷駅から徒歩圏内という一等地にあり、長年にわたり地域住民の憩いの場や若者文化の拠点として親しまれてきた歴史ある都市公園です。ホームレス支援団体や地元NPOなど、多くの市民活動の場でもあり、地域社会との結びつきが強い施設でした。
今回のネーミングライツのポイント
契約金額は年間約1,700万円とされ、契約期間は10年間を想定していました。ナイキは施設の整備に出資し、最新のスケートボードパークやフットサルコートを設置することでブランドの価値向上を図る狙いがありました。
ネーミングライツ条件
契約金額は公表されており、年間1,700万円。名称使用のほか、施設の改修費用や維持費を一部負担することが条件に含まれていたとされます。ただし、地域住民の理解を得られるかどうかという観点は、契約条件には十分に組み込まれていなかった点が後の問題となりました。
導入までの流れ
ナイキジャパンは渋谷区と協議を重ねた上で契約に合意。施設整備計画とともに名称を発表しましたが、その後すぐに市民団体や地域住民から「公共財の商業化」「文化的・社会的背景を無視した命名」といった声が相次ぎ、使用開始前から反発が強まりました。結果として、正式な名称としては一度も「宮下NIKEパーク」は使用されず、契約も途中解消されることとなりました。
管理者からのコメント
(想定コメント)「今回の経験を通じて、ネーミングライツ契約は金額やブランドの知名度だけではなく、地域の歴史や住民の感情を深く理解することが何より重要だと再認識しました。今後は、地域との対話を軸に据えた進め方が必要だと考えています。」(渋谷区担当者)
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